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おわる、しあわせ

おわる、しあわせ

いつの間に、季節が変わったのだろう。

玄関先の松の木の下に、重なる枯葉を見て気付く。
見上げれば弱い陽射しが辺りを照らし、低い影が午後の日の短さを覚えさせる。
秋になったとばかり思っていたが、すっかり、季節は冬に変わっていた。

何度も、何年も、この季節は淋しい時だと感じていた。
春の希望も、夏の激しい想いも、秋の切なさから生まれる淋しさは、当たり前の巡りだと思っていた。
けれど玄関先の光景は、現実をそのまま受け入れられるほど優しかった。

もう、多分、今までのようではない。
もう、多分、あの日々のように傍にはいられない。

もう、多分、逢えない。

だからこの事実は、もう、苦しまなくても良いと言う現実なのだ。

逢えない、だから、この先はない。
逢えない、だから、終わる。

終わると言う事はこれ以上何もなく、だから、苦しまなくても良いのだ。

私は同じ事を何度も心の中で繰り返す。
喜びの叫びを、声にならない声で、何度も。




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