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outsider 5-2

注:文章中に一部、お若い方には不適当な表現があります。
10代のお若い方やそのような表現が受け付けられない方はお引き取り下さい。読後の苦情も受けません。






outsider 5-2





学生の頃に仲間と行き付けていた店の前に立つ。
地下にあるその店のドアを開けると、ひんやりとした空気が漂っている。
まだ早い時間だからなのか店内の空気が澄んでいて、ブルー系のライトがより一層清潔感を感じさせる。
見慣れた男の姿を認めると、僕は軽く深呼吸をしてから前に進んだ。



「よお、久しぶりだな」

彼は疲れたようなスーツを着込み、スコッチのストレートを飲んでいた。

「そういう飲み方は身体に良くないですよ。ストレスですか?」

肩を竦めて苦笑すると、僕に同じものをオーダーする。

「仕事は、どうです?」
「まあまあだよ。そっちは?」
「まあまあ、ですね」

彼も僕と同様、彼の父親と同じ仕事をしている。

僕は何処かで痛みを覚えながら、彼に質問する。

「で、今夜は何の用ですか?」

すっと表情が変わる。一瞬、緊張を覚える。

「悠理の事なんだ」
「悠理が、どうしました?」
「いや、今始まった事じゃあないんだ。でもあいつ、この間お前と偶然会ったって言うからさ」
「・・・ええ」
「清四郎に相談してもいいのかなって」
「相談?」

それから魅録は、スコッチを一気に飲み干した。










悠理の甘い香りがする肌を貪るように求め、互いの、今までの想いをぶつけ合うように抱き合った。
僕は学生の頃から彼女とこうなる事を願っていたし、彼女だって同じはずだ。

それなのに、それが出来ずに何故僕達は離れてしまったのだろう。


彼女の掠れた喘ぎ声が脳裏に響く。
このまま彼女の全てを奪って、めちゃくちゃにしてしまいたい。
彼女を束縛できるのなら、何もかも失っていい・・・・・





「清四郎?」
「すまない」
「あたしと、したくないの?」
「いえ。でも、体が、反応しないんだ」
「あたしに、魅力ないから?」
「違う。悠理は充分に魅力的です」
「じゃあ、もっと別の方法で」


彼女は僕の下腹部へと愛撫しながら進むと、肉体の一部を口に含み舌で刺激を与えた。
強く吸い付くように唇を使い、舌で何度も転がす。
手が、足が、肉体の全てが彼女の与える行為に喜びを覚える。
僕は彼女のやわらかい髪を撫で、その首筋や細く華奢な肩に触れる。





そして、意識は覚醒へと向かう。





「どうして?」
「分からない」
「魅録と一緒になったから、だろ?」
「違う。魅録からあなたを奪いたい!出来るなら奪い取ってしまいたい。
でも、あなたに辛い思いをさせたくない」

ぼんやりとした視線を僕に向ける。

「悠理が大事だから、これ以上は出来ない」



彼女は僕のそれを離し、身体を離した。



「・・・・・意気地なし」










「あんたと会ってから、悠理がさ、少し元気になったような気がして」
「どこか具合が悪かったんですか?」
「いや、別に身体を壊していたと言うワケではないんだけどさ、まあ、余り元気とも言えない時期が続いていたからさ」

正直、僕は彼から悠理の情況を聴くのは堪えられなかった。

「こういう物の言い方では、どうも要領を得ないよな」

彼は口元に微笑を浮かべながら言う。

「でもどうもうまく順序立ててしゃべりにくいところがあってさ。
正確に言うと、あいつはかなり元気になってる。少なくともあんたに会ってからはずっと元気だ」

僕はスコッチを飲み干し、この間の彼女との出来事が原因でここに呼び出されたのではないと分かると、魅録に問う。

「あなた達夫婦の事を伺うのは失礼かも知れませんが、彼女に何かあったのですか?」

彼はスラックスのポケットから煙草を取り出し、テーブルに置いてあるこの店のライターで火をつけて吸った。
チリチリと煙草が音を立て、煙が細く立ち上った。





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